【社会】イギリスの陪審制度と日本の裁判員制度の違い

こんにちは。

今回は、授業で話になったのにもかかわらず、ほとんど何も覚えてなかったということから勉強の意味も込めて、日本の裁判員制度とはなんなのか調べてみました。

裁判員制度は一般の人と裁判官が一緒に刑を決める制度である

裁判員制度は今からちょうど10年前の平成21年5月に施行された制度で、当時はとても話題に上ったのを覚えています。ただ、その時は選ばれたら嫌だなとか、裁判員制度にもたくさん問題があるんだななど、そういう感覚を持たされるニュースばかりだった印象があります。実際に裁判員制度について詳しく知らなかったわけです。

裁判員制度の目的に関しては、とても簡単ではありますが、一般の国民にも裁判や刑罰について考えてもらう機会になるように、またより身近に感じてもらうことで司法への信頼を高めることを目的としているようです。

内容としては、一般の人と裁判官が一緒になって、刑事裁判の刑について話し合って決めるというものだそうです。正直なところ参考URLを見ていただけると一番わかり易いと思うのですが、ここにもまとめておきます。

日本の裁判員制度においては、裁判官3名、裁判員6名によって裁判が行われ、刑事裁判でも刑の重いものについて、有罪無罪の決定と刑の種類の評決をその合議体が判断することになります。

決定の方法としては、基本的には9名の合議体の多数決によって決められますが、それに加えて少なくとも裁判官の1人かつ裁判員の1人の意見が反映されている必要があるようです。

裁判員は、衆議院議員選挙の選挙権を持つ20歳以上の人の中から、1年に1回に無作為に抽出され、さらに事件ごとにその名簿の中から無作為に選ばれるそうです。特にニュースになったのは無作為に抽出されたときに、社会人である選ばれた人が裁判員となる時間が取れるのかどうかという懸念点について議論がされていたわけですよね。

(参考)
陪審制や参審制とは違うのですか。|裁判員制度
裁判員の参加する刑事裁判に関する法律の概要|裁判所

イギリスやアメリカは陪審制度

そんな裁判員制度ですが、調べたところ英語には裁判員制度に値する言葉があるわけではありませんでした。つまり、イギリスやアメリカでは違った制度が存在するということになります。

これら2国は陪審制度(Jury System)と呼ばれる制度を採用していて、裁判員制度ととても似ています。しかし、刑の評決にプロフェッショナルである裁判官が関与しないという点が大きく異なっています。イギリスが9世紀初頭のフランク王国が起源と言われる陪審制度は、アメリカにも受け継がれ、憲法に明文化されています。

イギリスもアメリカも、裁判官1人に対して陪審員と呼ばれる一般人は12人います。先程も言ったように陪審員は裁判所から独立していて、刑事事件と民事事件の両方に適用されています。イギリスでは事実認定(証拠に基づいて、判決のもととなる事実を認定すること)を行うのに対して、アメリカでは有罪無罪の評決のみを行うようです。

評決の方法にも日本とは違いがあって、原則として意見が全員一致であることが必要でありますが、どうしても決まらない場合には、10名以上でも決定されることがあるようです。

(参考)
各国の陪審・参審制度の比較 |一般社団法人日本内部監査協会
陪審制|Wikipedia

ドイツやフランス、イタリアなどは参審制度

その他の国に、さらに裁判員制度によく似た制度が見受けられます。その制度を日本語で参審制度と呼びます。英語ではどう呼ぶかはわかりませんでした…。しかし、日本の裁判員制度はこの参審制度を参考にしていて、一般の人と裁判官が一緒になって刑を決めるという点では同じです。

ここでは、ドイツの例を見てみます。ドイツでは日本で裁判員制度が行われる「重大な刑事事件」だけでなく、全ての刑事事件、さらに労働・行政・社会事件などにも適用されるようです。

ドイツにおいて参加する参審員は2名となりますが、地方裁判所では裁判官1名なのに対し、区裁判所では裁判官3名となるようです。参審員は25歳以上の一般人が政党などからの推薦によって選ばれ、1回というわけではなく任期として4年の責任を負うことになります。

参審員は裁判官と同一の権限を持っていて、事実認定とそれに基づいて法律を適用するというところまで行う権限があります。刑事事件において有罪評決を言い渡すには、全体の3分の2以上の賛成が必要になるようです。

(参考)
各国の陪審・参審制度の比較 |一般社団法人日本内部監査協会
参審制|Wikipedia

検察審査会制度というのもある

裁判員制度と他の国の似たような制度についてここまで見てきましたが、日本にはもう1つ一般人が関わるものを見つけました。それが検察審査会制度というもので、この制度が施行された昭和23年から今までに、のべ17万人以上がそれによって審査され、60万人以上の一般人が審査に参加しているそうです。

この検察審査会制度は、検察の不起訴処分(検察が事件について調べた結果、起訴するには証拠が不十分だったり、起訴に値しない証拠しか出てこなかったりした場合の処分)に対して、その正しさを一般人が審査するする制度のことです。

また、審査員には検察の仕事についての改善点を進言するという仕事も設けられています。

この制度の目的は裁判員制度とほとんど同じで、一般の人々の認識を反映させることでよりよい運営をしていこうというものです。審査をした上で最終的に不起訴処分に問題があると言う結論に至った場合、検察は事件を再検討することになります。

(参考)
検察審査会|検察庁
検察審査会の概要|裁判所
不起訴処分には種類がある~不起訴処分~|刑事事件 弁護士相談広場

まとめ

今まで知らなかったことも、調べてみると少し身近に感じることができるようになるものだと思います。まあ、本当に知らない言葉ばかりで勉強不足を目の当たりにしました。

なぜ事件や犯罪について、日本人は興味がないのかどうか、隣の席のクラスメイトに聞かれたことがあるのですが、全然理由なんか分かりません。もしかしたら、比較的平和な国だから、ということなのかもしれませんが、自分の国の制度について知らないというのは、いざその制度に関わることになったときに適切な判断を下すことができなくなってしまうということを考えると、広く浅くでも少しは勉強しておきたいと感じました。